2015年 10月16、17日 
  上高地から涸沢へ


 紅葉の季節、涸沢の混雑を避け10日ほど遅れて出かける。YAMAKEI_onlinの現地情報でも、「涸沢は冬到来。紅葉は終わりました。」とある。涸沢のナナカマドは葉も落ち、紅い実だけが残っていたが、標高2,000m以下の斜面はカツラ、シラカバなどの紅葉が始まりカラマツの黄金色と針葉樹の緑、目に楽しい季節の終わりを見ることが出来た。
10月16日(金) 晴れ
〈行程〉
 上高地バスターミナル(7:25)・・河童橋(7:35)・・小梨平・・明神(8:20)・・徳沢(9:15)・・横尾(10:25)昼食(11:15)・・本谷橋(12:20)・・涸沢ヒュッテ(14:40)
 4:50 家を出発し、平湯のアカンダナ駐車場を6:50に出発する連絡バスに乗るため、ほぼノンストップで車を走らせる。アカンダナ駐車場には6:35頃に到着しすぐに往復切符を買い、バスで上高地に向かう。
     
 朝日の当たる山肌の樹木は赤や黄色に染まり、上高地の梓川の河岸に立つカラマツは、黄金色に染まり始めていた。この時間、平湯からのバスの乗客も10人余り、河童橋付近の観光客はまばら。
 7:25 バスターミナルを出発する。河童橋から小梨平キャンプ場を通り、梓川沿いの横尾まで続く「奥上高地自然探勝道」を歩く。

 8:20 明神、9:15徳沢に到着、徐々に横尾から上高地に向かう人、横尾に向かう(追い越される)人も増えてくる。

 9:35 奥又白谷から屏風ノ頭に登り、涸沢に抜ける健脚者向きの「パノラマコース」の入口、梓川に掛る吊橋「新村橋」の真ん中まで行き、黄金色に色づいたカラマツなど対岸の紅葉を間近に楽しむ。
 10:20 上高地から約3時間、槍ヶ岳や穂高岳、蝶ヶ岳などの登山基地、奥上高地の横尾に到着し、横尾山荘前のベンチで昼食として下準備して持ってきたリゾットを作り、カラマツの紅葉とそびえ立つ屏風岩、前穂高岳から続く岸壁を眺めながら休憩を取る。
 明神地区の一軒宿
     「明神館」
 横尾まで続く「奥上高地自然探勝道」を対岸の紅葉を眺めながら歩く。
 徳沢のキャンプ場と
    道草食堂
 涸沢に続くパノラマコースのスタート地点「新村橋」
 上高地から3時間、奥上高地・横尾、槍ヶ岳や穂高岳、蝶ヶ岳などの登山基地
 11:15 横尾大橋を渡り、横尾谷の樹林の中に続く水平道を進むと、高さ300mの屏風岩がそびえ立ち、続いて屏風岩の陰から北穂高岳の山容が顔を出した。
 大きな石が重なり合った上りが多くなり、横尾から1時間ほどで休憩スポットになっている本谷橋に到着する。横尾谷に掛る吊橋は冬の雪に備えて外され、下の河原には小さな木の橋が掛けられていた。

 12:20 対岸に渡ると屏風岩を巻く様に登山道が付けられ、標高2,300mの涸沢まで、標高差で約500mの急登が始まる。左に屏風の頭、右に北穂高岳から続く斜面の紅葉を見ながら、岩が重なり合った急登を登る。

 13:30 本谷橋から1時間余り標高2,000mを越えると、ナナカマドの葉が落ち赤い実だけ残るものが多くなってくる。
 また、正面右側に奥穂高岳3,190mが見え、今日泊まる「涸沢ヒュッテ」も見えてくる。しかし、徐々に上りのペースが落ち、立ち止まる頻度が多くなる。14:25 涸沢小屋と涸沢ヒュッテとの分岐で最後の休憩を取り、14:40 上高地から7時間余りで涸沢ヒュッテに到着する。
 受付を済ませ指示された6人部屋(ゆきざさ)に寝床を確保する。夕食までの間、売店のあるテラス席で熱燗におでんを頂きながら初雪が残る穂高連峰の眺め、今まで思い描いていた涸沢カールでのひと時を楽しんだ。
 5:00 夕食はトンカツにエビフライなどボリュウムのあるメニュー、宿泊客30人余りが山の話をしながら楽しく食事を頂いた。夕食の後はロビーで涸沢のドキュメンタリー映画「小屋番〜涸沢ヒュッテの四季〜」を見て過ごす。
 外された吊橋
  横尾谷に掛る「本谷橋」
 本谷橋から大きな岩の
     急登が続く
 2,000mを超えると涸沢ヒュッテが見えてくる
 涸沢小屋との分岐を過ぎ、最後の上りがキツイ
 街中では決して見ることの出来ない無数の星が輝く
 夕日が沈み涸沢に太陽の光が届かなくなると、多くの星が輝き始めた。早速カメラをテラスへ持出し、北穂や奥穂高岳をバックに星空の撮影にトライする。ダウンを着て外に出たが外気温は3℃、カメラを操作する手がかじかんでくる。暗さに目が慣れてくると空一面、街中では今まで見たことのないほど多くの星が輝いていた。
10月17日(土) 晴れ/雨
〈行程〉
 
涸沢ヒュッテ(7:30)・・本谷橋(9:05)・・横尾(10:10)休憩(10:20)・・徳沢(11:25)昼食(12:10)・・明神(13:00)・・明神池(13:25)・・河童橋(14:25)
 ・・上高地バスターミナル(14:30)
 
 朝の4時、何人か起きて出発の仕度をしている。小窓から外を見ると星空が広がってたので、カメラを持ち暖かくしてテラスに出る。
 今回は長秒露光を繰り返し、後ほど比較明合成を行うことにした。
     
 涸沢から見える星が非常に多い為、複数コマを比較明合成すると沢山の星の点が円弧になるので、何か騒がしい写真になってしまった。しかし、数分の間の連続撮影で、流れ星も写し出されていた。

 5:30 朝食を取り、6時頃から始まる「モルゲンロート」見るためテラスに集まり、その時間を待った。6:03 奥穂高岳、北穂高岳の先端が明るくひかり、徐々に山肌が明るく照らされ、オレンジ色に染まって行った。 
 これから奥穂高岳3,190mに登る人も何人かいて、涸沢ヒュッテのスタッフに登山道の状態を確認していた。6:30を過ぎると続々と出発していく。私たちはテラスでコーヒ−を立て、穂高連邦を見上げながら涸沢での最後の時間を楽しんだ。
 7:30 山小屋の入り口で奥穂高岳をバックに写真を撮ってもらい、下山を開始する。日陰の岩は濡れているものも有り、注意深く降りる。涸沢小屋との分岐を過ぎると、山小屋のスタッフだろうか?軽装で登ってくる男性とすれ違う。その後、横尾で泊まっていた人たちが、続々と登ってくる。
「モルゲンロート」
朝日に照らされオレンジ色に輝く穂高連邦
 奥穂をバックに記念写真を撮り、7:30 下山開始
 涸沢小屋分岐で
     涸沢と別れ
 下りは涸沢から本谷橋まで1時間35分で下りる
 10:10 涸沢から2時間40分で横尾に到着する。
 9:10 涸沢を出て1時間40分で本谷橋まで降りる。登山道にも太陽の光が届く様になり、汗をかき始めたのでアウターを脱いだ。横尾までの間でも多くの登山者とすれ違い、10:10 横尾大橋を渡り、ベンチで休憩する。空を見上げると、屏風岩の上に白い雲が掛かり始めている。10分ほど休憩し、バスターミナルまで残り11Km、まずは徳沢に向かう。平坦な道だが、小さい上り下りが疲れた足に応える。
 
 11:25 徳沢に到着、道草食堂の前のベンチで昼食を取る。ここ徳沢までは、一般の観光客も来ている様だ。
 明神の近くまで来ると、猿の大群に出会う。日の当たる河原でノミ取りをするもの、木登りをする子猿、ボスだろうか私たちのすぐ傍を堂々と横断していくものも・・・

 13:00 明神に到着。明神館前の広場は観光客でいっぱい。海外からの観光客も多数見かける。明神館前から明神橋を渡り梓川の対岸へ、明神池に寄り道。明神池付近も大勢の観光客でにぎわい、食堂には行列が出来ていた。

 明神池から河童橋までは、林の中を木道が整備され歩きやすいが、足の疲労が・・・。バスの時間を少し気にしながら、梓川沿いの紅葉を眺め河童橋を目指す。

 14:25 混雑する河童橋を渡り、14:35 涸沢を出て約7時間、上高地バスターミナルに到着した。
 帰りの平湯・アカンダナ駐車場行きのバスは、観光客が多いので随時臨時便が出ており、列に並んで10分ほどで乗ることが出来た。バスが出発し大正池を過ぎ釜トンネルに入る手前で雨が降り出した。バスが釜トンネルを出た時には、この雨がドシャ降りになった。
 昼過ぎの明神館前広場
  観光客でいっぱい 
 明神橋を渡り明神池へ
  穂高神社奥宮に参拝
 河童橋の梓川右岸から
    見た穂高連峰
 涸沢は吊尾根の向う側
 河童橋周辺も紅葉目当ての観光客でいっぱい
 上高地から穂高岳・涸沢へのルート図
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