2015年 10月06日、07日 
  大日岳 2,501m、奥大日岳 2,611m


 秋の太平洋高気圧が張出し晴天が続いている。この天候はあと2・3日続く様なので、紅葉を見に山に行く事にした。薬師岳へと計画を立てたが、ネットで確認すると、大日平の紅葉が見ごろの様なので、称名滝から大日岳に登り奥大日岳を経由し、室堂乗越から雷鳥沢へ下りる事にして準備を進めた。
 6:00 家を出る。当所、立山駅に車を停め7:30の連絡バスで称名滝まで行こうとしたが、立山駅で30分以上の待ち時間があるので、称名滝駐車場に車を停め、明日連絡バスで称名滝まで戻ることにした。
10月06日(火) 晴れ
〈行程〉
 称名滝駐車場【標高970m】(7:15)・・・登山口(7:30)・・・・猿ヶ馬場(8:15)・・・牛ノ首(11:50)昼食(8:40)・・・大日平山荘(9:35)・休憩(9:50)・・・水場(10:40)・・・大日小屋【標高2,420m】(12:15)
 7:05 称名滝第一駐車場に車を停め、すぐに大日小屋に宿泊の予約を入れる。(あまり宿泊客がいない?)
 7:15 準備をして駐車場を出て称名滝への坂道を進む。
 称名滝、悪城の壁付近の紅葉は、少し色付き始めたところ。見ごろは来週ぐらいだろうか?
 7:30 大日岳登山口を入り、大きな岩を避け作られたつづら折りの登山道を進む。

 8:15 標高1,340m猿が馬場のベンチに到着する。急登が始まり、少し汗をかいて来たのでTシャツを1枚脱ぎ小休止する。今年整備された丸太の階段を100段ほど登り、大きな岩に掘られた足掛かりを登りきると、8:40 標高1,460m牛ノ首に出る。

 9:00 20分ほどで牛ノ首の細い登山道を通過し、木道が続く大日平へ入る。標高1,750m大日平山荘まで、周囲の紅葉を見ながら整備された木道をゆっくりと進む。
 
 猿が馬場と名付けられた、登山道に設置されたベンチ
 牛ノ首は、称名川とザクロ谷へ切れ落ちた細い尾根道が、大日平の西端まで続く
 大日平には木道が整備され、紅葉を見ながら楽しく歩くことが出来る
 赤いナナカマドや黄色く色づいたミネカエデやダケカンバの織り成す景色
 紅葉を楽しみながら木道を30分ほど歩くと、大日平山荘に到着する
 9:35 大日平山荘に到着し、テラスで小休止。朝、作ってもらった「明太子入りのおにぎり」を食べ、大日小屋までの急登に備える。15分ほど休憩し、山荘を出発する。見上げると山頂付近にはガスが架かり始めていた。木道が途切れると、大きな石が転がる登山道は徐々に急になってくる。

 10:40 水場となっている沢を横断(標高1,980m)標高し、大きな岩を巻いて進む。11:35 上を見上げると、大きな岩の間から大日小屋の屋根の端が見えてきた。(標高2,240m) 直登していた登山道は、東の方に向きを変え徐々に緩くなってくる。
 12:15 大日小屋に到着したが稜線はガスに覆われ、大日岳や小屋の正面に見えるはずの剱岳も、見ることが出来なかった。寒くなって来たので、大日小屋に入り受付を行う。今日の一番乗り、寝るとこをを確保し少し横になる。暫くして今日の宿泊者が到着しだすが、剣御前方向の人たちばかり。最後、4時ごろ到着したのは、80歳のおばあちゃん。称名滝から8時間かけて登って来たとの事に驚く! 夕食まで食堂の窓際で本(PEAKS)を読んで過ごすが、ランプの明かりだけでは薄暗くて読みづらい。

 5時少し前から夕食。宿泊者12名全員が、向かい合わせで楽しく食事を頂く。夕食後、ストーブの周りにみんなが集まり、山小屋スタッフのギター演奏が始まる。少ししてガスが晴れ、剣岳が顔を出し星も見えていることに気付く。
 ギター演奏が終わってからもストーブの周りで話をしていたが、少しして小屋も前で星空と剱岳(シルエット)の撮影にトライする。しかし、持ってきたミラーレス一眼で、マニュアルでのシャタースピードと絞りの設定方法が判らない為、あきらめ8時前に床に入る。
10月07日(水) 晴れ
〈行程〉
 大日小屋(5:40)・・・大日岳(5:55)御来光(6:10)・・・大日小屋(5:20)朝食(7:05)・・・中大日岳【標高2,500m】(7:15)・・・七福園を過ぎ下り切る【標高2,380m】(8:00)・・・【標高2,520m】(8:40)・・・奥大日岳三角点【標高2,606m】(9:00)休憩(9:15)・・・ 奥大日岳最高地点【2,611m】(9:30))・・・室堂乗越への分岐(9:40)・・・室堂乗越【標高2,354m】(10:35)・・・新室堂乗越【標高2,387m】(10:50)・・・浄土沢【標高2,260m】・・・雷鳥沢キャンプ場(11:25)・・・室堂ターミナル【標高2,450m】(12:15)
 朝4時頃目を覚まし、布団の中でミラーレス一眼のマニュアル設定の方法を調べ、暗闇の中を抜けだし小屋の前で、星空と剱岳の撮影にトライする。
 空が明るくなってきたので、御来光を見るため大日岳山頂へ向かう。気温は氷点下だろう?登山道の土の間から霜柱が大きく育っていた。
 5:50 太陽が顔を出す前に山頂に到着する。弥陀ヶ原から富山市内の方向には雲海が広がり、鍬崎山や大辻山、遠くに見える白山の山々が浮かんで見える。

 6:05 別山と真砂岳の間から太陽が顔を出し、徐々に明るくなってくる。太陽の光を受けると、冷たくなっていた頬や躰が暖かくなって来るのを感じる。

 朝食の時間に遅れているので、急いで山小屋へ下山し朝食を頂く。冷えた体に暖かい味噌汁が美味しく、お替りする。
 
 別山と真砂岳の間から
     昇る朝日
 朝日が昇り、大日岳の東斜面に太陽の光が届き始めたが、剣岳は逆光で岩肌がはっきりしない。
 太陽の光が届くと、雲海も引き潮のように消えて行った。
 大日小屋から、いきなり急登が始まり、10分ほどで標高2,500mの中大日岳に到着する。
 この時期、大きな岩が点在する七福園に咲く高山植物は殆ど無くなっている。

 7:05 大日小屋を出るとすぐに急登が始まり10分ほどで中大日岳に到着するが、石積みの上の表示がないと通り過ぎてしまいそうだ。大きな岩が点在する七福園を過ぎると、立山を正面に下りが続く。クサリが付いた崩壊地や急斜面もあるので、十分注意して慎重に下る。

 8:00 急斜面を下り終えると、奥大日岳に続く尾根の最下点2,380mになり、見上げると奥大日岳山頂の少し手前まで続く急登の登山道が見える。少し休憩し、覚悟して登り始める。少し登った所で、今日初めて大日岳方向へ向かう13人の若い男性のグループとすれ違った。
 ハシゴの架かる急登を100mほど登った所で後を振り返ると、大日岳から今日たどってきた稜線がハッキリ確認できた。
 8:40 標高2,520mの斜度が緩くなった地点まで登りと、大日岳へ向かって飛ぶ荷揚げ用のヘリの音がして、青いシートに包まれた大きな荷を、小屋の前に降ろし天狗山荘の方向に戻って行った。

 9:00 弥陀ヶ原側にまいた水平道を進み、クサリ場の急登を登ると正面に剱岳が見え、登山道を少し剣岳側に入ると標高2,606m、三等三角点のある奥大日岳頂上に到着した。

 頂上からは360度の大展望。加えて、間近に見える剱岳の姿が最も険しく見える角度と思われる。
標高2,606m三角点のある奥大日岳頂上からの展望
 奥大日岳の最高点
    標高2,611m
 奥大日岳最高点と室堂乗越との分岐、注意しないと見逃してしまう。
 分岐から登山道は南側に折れ、数回登り下りを繰り返し室堂乗越まで下る。
 分岐から1時間弱で
  室堂乗越に到着する。
 9:30 奥大日岳の三角点のある頂上(標高2,606m)から東へ400mほどの所、奥大日岳の最高点(標高2,611m)へ行ってみる。室堂乗越への分岐を超え直進すると、小高くなった場所が奥大日岳の最高点、もう一つのピークとして地図に記されている。

 最高点から分岐まで戻り、室堂乗越まで1時間ほどで下り、更に15分ほど、10:50 に剣御前小屋と雷鳥沢への分岐となる新室堂乗越に到着する。
 新室堂乗越からは、噴煙を上げる地獄谷やカラフルな色のテントが並ぶ雷鳥沢キャンプ場が間近に見える。橋の架かる浄土沢まで約100m下り、火山ガス噴気活動の活発化により地獄谷歩道が通行止めのため、キャンプ場から雷鳥荘とリンドウ池の東側を通るルートを約200m室堂平まで登り返す。

 大日小屋を7:05に出発して約5時間、12:15 室堂ターミナルに到着し、玉殿の湧水を飲み大日連山1泊2日の縦走を終える。後はターミナルの立ち食いのそば屋で立山そばを食べ、13:00発の高原バスとケーブルカー、そして立山駅からの連絡バスを乗継ぎ、14:05 車を停めた称名滝駐車場へ到着する。
    水平移動距離    約16.7Km
    積算標高差 上り  約2,614m
          下り  約1,161m
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